LAUGH

日本では、大阪はお笑い文化の発祥地としてよく知られており、現在でも中心的な役割を演じている。お笑いの本質は、大阪中心部の道頓堀川に沿って立つ商業建築が掲げる誇大表示の看板に現れている。コンペで求められた寺院の敷地を、そこに設定した。
寺院は、それ自体では無意味なものであるLAUGHという言葉から、LとHのみを巨大化させて、看板としたものである。コンクリートでできた二枚の壁と床、鉄骨のジグザグのフレームとヴォイド(空間)によって、一体的に構成されている。表面は平滑であるが、内側の外部的空間はそれと対比的に、折り曲げられた看板でつくられた床が、迷宮をつくっている。